英単語の覚え方その2

前回に引き続き、記憶術を使った英単語記憶法、記憶の宮殿を使った英単語の記憶方法です。
記憶の宮殿自体は昔からあるテクニックです。全米の記憶チャンピオン(詳細はよくわかりませんが、たぶんテレビとかで放送される短時間でいかに数字や言葉を多く覚えるかとかそういう大会の優勝者かと思います)などもこのテクニックを使っているようです。

それで、具体的な記憶の宮殿を使った英単語の記憶の方法ですが、私が使っている方法を紹介します。
まず、英単語本としてアルクが出版しているキクタンのスーパー12000を使っています。単語本は何でもいいと思うのですが、このスーパー12000はアルクキクタンシリーズの中でも一番難易度が高く、後半に行くほど難しい単語が増えていくため、後ろの方だと知らない単語も多かったので実験するにはちょうどいいと思い、この本を使いました。皆さんが使う分には、まずこのレベルの単語を覚えたいという目標もあるかと思いますので、使いやすい本でいいと思います。
このキクタンは16個で1つのセクションになっていますので、覚えるときも1回で16個を1セットとして覚えました。

記憶の宮殿ですが、これはよく見知っている物や風景を、覚えたいもの(この場合は英単語)とイメージで結び付けるというテクニックです。家の中にある家具を使うのも一般的なのですが、私は通勤途中の風景を使いました。

私の場合は、①家のドア、②マンションの通路、③エレベーターホール、④エレベーター、⑤1階のエントランス、⑥マンションの前の通り、⑦コンビニ…、といった感じで16か所の場所を決めます。皆さんの通学、通勤やその他、よく行く場所で設定してください。この場合、場所はわかりやすい方がいいです。例えば、隣のマンションと、その隣のマンションのように、違いが分かりにくい場合は、覚える場所にしない方がいいかと思います。また、場所は、固定した方が繰り返し使うためにはよいと思います。

それで、これを英単語に結び付けていくのですが、私の場合は、英単語の日本語の意味と場所とをイメージで関連付けました。なお、ここではかなり無理やりに結びつける必要もあります。
例えば、キクタンの最後のセクションでは、inaugural 就任の、という意味の単語ですが、これを①家のドアと結び付けます。私のイメージとしては就任式に出る要人が家のドアを開けるという感じです。まず、英単語の日本語の意味とイメージとを結びつけると、それに英単語とその日本語の意味とを繰り返し暗唱して頭の中でイメージと結び付けます。そんな作業を数回繰り返して次の単語に進みます。
キクタンの次の単語、requisite は、必要なという意味の単語ですが、これを②マンションの通路と結び付けます。マンション通路にある避難経路のサインとか消火器など必要な装備を思い浮かべ、単語と結び付けました。また、イメージを頭の中に描きながら、英単語と意味とを何度も暗唱します。
こうした過程を16個の単語分、行っていきます。
16回目が終わって、また1回目に戻ると、中には忘れている単語もありますが、普通に覚えているよりも忘れる率が格段に少なくなっていました。

この記憶の宮殿を使った英単語の暗記方法でも、当然時が経てば忘れます。それは普通の暗記と同じです。何度も繰り返して、記憶を定着する必要はあります。ただ、普通にごりごり覚えるよりも格段に覚えるスピードが速くなりました。また、前回お伝えした通り、記憶の宮殿を使った訓練をしていると、記憶力そのものがよくなっていくらしいので、そういった意味でも試してみる価値はあるかと思います。